今、ロサンゼルスでは空前のラーメンブームで、高級地区にも出店が相次いでいます。そんなブームよりもずっと前に、世界的にその地位を確立していた日本発のヌードルと言えば、「NISSIN CUP NOODLE」です。
世界各地でローカライズされて現地の方に愛されている人気商品なのですが、果たしてアメリカで食べるそのお味は…
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「エビ味」に「チキン味」ここが変だよ、アメリカのカップヌードル
ロサンゼルスのほとんどのスーパーマーケットで扱われているほど、現地でも非常に愛されている日清のカップヌードル。現地法人があり、輸入ではなくアメリカで製造された商品が並びます。
おなじみのロゴですが、日本と違ってカップが厚紙のパッケージで包み込まています。脇は包まれていないので外傷防止のためではなく、陳列した時により商品イメージを伝えるために正面の表面積を増やしたいのではないでしょうか。
日本で見かけるおなじみの味がありません。チキンフレーバーやシュリンプ(エビ)なるものをよく見かけるのですが、いまいちピンときませんでした。
肝心の味なのですが、単刀直入に言うと「不味い」です。
「アメリカ」「カップヌードル」「不味い」でグーグル検索すると2万件以上ヒットすることを考えると、これは個人的な感想ではないのではないでしょうか。
なぜ、こんなに「マズい」と考える人が多いのでしょう?
実際、恋しくなったのか日本のカップヌードルの密輸入を試みる方もいましたが、アメリカには牛肉エキスをはじめ、肉エキスを利用したカップヌードルの輸入は持ち込めません。
この肉エキスが味に多大な影響を及ぼしているのでしょうか。
昔、仕事関係で某インスタントヌードル製造に関わる方に伺ったことがあるのですが、どの商品でもある程度、現地に合わせて商品はローカライズされます。味だけではありません。パッケージも、場合によってはネーミングも対象です。
そのローカライズに多大な影響を与える大きな要因としては、宗教や法律などのルールなどの規制と現地の好みや文化的な背景などが考えられます。
そもそもアメリカのカップヌードルと日本のカップヌードルとでは求められているものが違うのです。
日本では、コンビニで売られているような有名店とのコラボした高価格帯のインスタントラーメンを代表するように、美味しいラーメンを手軽に自宅で(もしくは外で)楽しみたいという需要に応えるべく、日々商品開発が行われていますが、アメリカのインスタントヌードルはというと、お金のない貧乏学生がいかに手間とお金をかけないで腹を満たす方法を模索した結果たどり着くような商品であります。
30袋くらい入ったインスタントラーメンがこちらでは$4くらいで安売りされることがあったのですが、私も学生時代は何度かお世話になりました。一個20セントもしないのでパンより安いですし、お湯を注ぐだけでできるわけですから、貧乏学生にはかなり重宝します。
カップヌードルがまずい時代は終わる?
そんな味は二の次だったアメリカのカップヌードル市場に一石を投じる商品が現れました。
それがこちら!
普通の「シーフード味」と「カレー味」のカップヌードルだと思いますよね?
そうなんです。普通の、日本でよく店頭で並ぶあのカップヌードルです。しかし、これは輸入されたものではなくてアメリカ現地で製造されたものでして、その「普通」こそがずっと我々在米日本人が求めていたものなのです。
ぱっと見は日本のものをそのまま持ってきたようですが…
よく見ると、アメリカのマーケット向け商品であることがわかるわかります。それでもところどころに日本語が使われているのは、現地邦人のニーズに応えた商品であるからでしょう。
値段のアメリカのスーパーでよく並ぶカップヌードルの二倍ほどの値段なので、ちょっとした高級商品です。
今回はパイレックスのウェアを使用しました
早速ですが、作ってみようと思います。作り方は非常に簡単、日本のカップヌードルと全く同じです。
あの四角いジャガイモが入っています!私はお湯を入れる前にいつも半分くらい食べてしまうのですが、まさかアメリカでそれが出来る日がやって来ようとは思いもしませんでした。
パイレックスのフレームウェア、ティーポッドで沸かしたお湯を注ぎます。
日本のものと違って底にシールがついていないので、蓋を止めておくことができません。そういえば、そもそも透明なビニールのラップもついていませんでした。環境への配慮でしょうか。
そして、待つこと3分…
完成したカップヌードルをせっかくなので、パイレックスのミリタリーボウルを使いました。
カップヌードルがらくらく入ってしまう容量の大きさと、非常に分厚いガラスのおかげで出来立ての麺を盛り付けるのに最適なボウル、ファイヤーキングのチリボウルより一回りほど大きいです。
肝心の味ですが、日本で食べるあの味が忠実に再現されているように思います。今までは、本当にお金がないような時にのみ頼りにしていましたが、これならキャンプなどの行楽にでも持っていきたいです。
価格は少し高いですが、不満に思う方は少ないでしょう。日本から持ち込んでいた人にはかなり有難い商品です。
いつか、カルビーのコンソメパンチ味も現地で発売してくれないでしょうか。