アメリカでは頻繁にホームパーティが開かれ、みんな手作りの品を持寄るポットラック(potluck)が一般的ですが、我々テーブルウェア大好き同好会のポットラックパーティでは、料理が美味しいのは大前提で、大事なのはそれを入れて持ってくる食器、会場はもはやコレクション披露の場になったりします。
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女性に大人気のブランド、その浮き沈みの歴史
定番はオールドパイレックスのボウルだったり、ファイヤーキングのローフパンだったりする中で、とある異彩を放つ美しいグラスがよく注目を集めます。
それがこのつぶつぶで人気なCandlewick(キャンドルウィック)、ヴィンテージ食器の価値がわからない人でも「この食器は可愛い」と、そのわかりやすい魅力が人気のブランドです。
キャンドルウィックはガラス工業が盛んなオハイオ州に1901年設立されたImperial Glass Companyが1936年に発表したガラスブランドで、そのユニークなデザインから一躍大人気のコレクティブルアイテムとなりました。
当時はそのハンドメイドの食器が人気を博し、またそのデザインとクオリティの高さからアメリカの歴史を代表する起業家精神、勤勉性、そして不屈の精神を持った理想的な企業と考えられています。
しかし、1970年代の数々の経営不振により、1981年に会社はLENOXというギフト製品製造の会社に身売りされるも、なんとかその名前は保っていましたが、業績は回復することなく、残念ながらその歴史は1984年に終えました。
現在はオハイオ州べレアにあるかつて商業開発部門だったオフィスの跡地に出来たNational Imperial Glass Museumにその歴史をうかがい知ることができるのみです。
人気がゆえ、多くの似ている製品が存在しています
こんなに可愛く、美しいデザインのものが今や生産されていないかと思うと残念ですよね…と思っている方々がどうやら大勢いるらしく、偽物(というかモチーフを利用したもの)やリプロダクト商品が現在でも製造されているようです。
キャンドルウィック、その偽物と本物の見分け方をいつか特集しようと思いますが、結構紛らわしいものが多いです。それだけ人気ということですね。
現行品でも、非常に良くできたものはあるのですが、大抵は細かい部分の造りが雑であるので、改めてインペリアルグラスカンパニーのクオリティの高さを実感することができます。
人気アイテムからその魅力を掘り下げてみましょう
ここからは代表的なアイテムをご紹介していきたいと思います。
まず、はじめに入門的アイテムのティーカップ&ソーサーです。値段がお手頃なのと、キャンドルウィックの中では小柄なアイテムながらもソーサーのつぶつぶがしっかりと主張していて、単体でも十分置いておくことができるアイテムで、コレクターの方は必ず押さえておかなければいけない一つでしょう。
次は少し上級者向けになりますが、ユニークなサービングプレートを集めてみました。
マカロンな小柄なお菓子を乗せたくなるような可愛いデザインから、ファンシーな席でも活躍できそうな美しいものまであります。
フォークとスプーンまでつぶつぶがついているこだわりようです。もちろんガラス製なのでかなりの重厚感でと取り扱いにくいですが、大勢集まった場所でのウケは最高です。
そして、キャンドルウィックの花形と言っても良いでしょう、ケーキスタンドです。これはケーキスタンド(大)とローケーキスタンドとの組み合わせですが、ベビーシャワーやバースデーパーティで大活躍のアイテムです。
商品撮影の時にもよく使うのですが、その度にみなさん欲しがるほど、魅力的であります。
ただ、かなり嵩張るので日本に持っていくのも大変、日本で取り扱っているディーラーさんは少なそうです。
最後に変わり種のDeviled Egg Serving Plate(デビルエッグプレート)は日本の方にはあまり馴染みはないかもしれませんが、ハロウィンでよく見かける茹でた卵を半分にしたメニューの一つ”デビルエッグ”をサーブするためのお皿です。
日本では煮卵でも乗せても良いのではないでしょうか?
これ以外にもまだまだユニークで魅力的なアイテムがあるキャンドルウィック、これからもその魅力を発掘し続けていきます。